なぜ、FC牛久はサッカー療育をするのか?【管理者のひとりごと1】

おはようございます。
通常よりも効果のあるという腕立てをしたところ、あっという間に手首を負傷したFC牛久の渡辺です。
(まず手首を鍛えるべき)
(手首を鍛えるってなんですか)

 

FC牛久ではまいにち、ソライズへ来てくれる子どもたちと公園でサッカーをします。
サッカーが好きな子もそうでない子も、サッカーが得意な子もそうでない子も、みんなで一緒にサッカーをします。
ときには一点でも多く得点ができるようにアドバイスをすることもあるし、居残り練習に付き合うこともあります。

 

ではFC牛久はサッカースクールなのかと聞かれると、それは少し違います。
もちろん上達も目指していますが、ユニフォームを着て、大会に出るわけではありません。
どこかのチームと練習試合をすることもありません。
ならばなぜ、サッカーをするのか。

 

結論から申し上げると「褒める理由がほしいから」です。

 

発達障害児の現状

 

発達障害と向き合っている子どもが学校や家庭などで叱られてしまう機会が多いというのは、
けっしてめずらしいことではありません。
授業中じっとしていられなかったり、予定外のことに対応できなかったり、お友達が嫌がることをしてしまったり・・・。

 

学校でなにかしらのトラブルがあると、もちろん注意を受けてしまいます。
そうして注意を受けたり叱られているうちに、自己肯定感はどんどん低下してしまいます。
自己肯定感が低下することで自信を失い、人間関係の悪化などにもつながるなど、負の連鎖におちいってしまいます。

 

これを、二次障害と呼んだりもします。

 

でも「相手の気持ちがわからない」という障害を持った子どもが、相手の嫌がることをしてしまったとき、
注意をしたり叱ることって、本当にベストな手段なのでしょうか?

 

たとえば、耳の聞こえない人がいたとします。
その人は耳が聞こえませんから、当然、後ろから声を掛けても気が付きません。
そんなとき「ちゃんと聞いてよ!」と注意をするひとはいませんよね。
注意をしても、その人の耳は聞こえるようにはなりませんから。
わたしは、どちらも同じことだと考えています。

 

そんな子どもたちに必要なのは「褒めてもらえる場」「認めてもらえる場」で、自己肯定感を高めるはたらきかけです。

 

自己肯定感とは、自分を受け入れ、尊重し、他者と比較して優劣を決めるのではなく、自分軸を持ち、ありのままの自分を受け入れる能力のことです。
この能力を高めることで、劣等感を抱くことや自信を失うこと、人間関係などのおそれや不安を解消することができます。

 

「できない子」を、どう褒めるか?

 

では、FC牛久のサッカー療育で行っている、具体的な場面を挙げてみます。

 

たとえば、サッカーの活動にはストレッチや整列などの集団行動があります。
特にADHDの子なんかは、じっとしていることができないので、とっても苦手です。

 

そんなときに集中して取り組めない子やじっとしていられない、みんなと同じように参加できない子がいることは想定済みで、問題はそんな子の行動を、どのようにしていい方向へ導くかです。

 

多くの場合、ここで注意を受けてしまいます。
〇〇くん、ちゃんとやらないとダメでしょ!
これでは、注意を受けたことで「自分はダメなんだ」と自信を失ってしまうきっかけに繋がります。
あるいは、構ってもらえたことがうれしくて、さらに状況が悪化する。

 

FC牛久ではそんなとき「やっていない子」ではなく「ちゃんとやっている子」を褒めます。

 

「結局、やっていない子は褒めてもらえないじゃん!」という意見も聞こえてきそうですが、問題ありません。

 

ポイントは「ちゃんとやっている子を(やっていない子に聞こえるように)めっちゃ褒める」というところです。

するとほとんどの子どもは「自分も褒めてほしい!」と行動を改めてくれます。

もちろん、これが全員に効くわけではありませんが、ほとんどの子はこれでいけます。

 

「できない子」を注意することで置き去りにされているもの

 

ここでは子どもに行動を改めてもらうために「ちゃんとできている子を褒める」という手段を取りましたが、この場面で「注意する・叱る」という手段を取る人もいます。
注意したり叱ったりするのは、正直一番手っ取り早く、一番ラクです。
ですが「やっていない子」を注意することで置き去りにされているものがあります。

 

それは、ちゃんとやっている子のがんばりです。

 

しっかり取り組んでいる子からすると、「せっかく頑張っているのに、なんでサボっているアイツが構ってもらえるんだ」となってしまってもなんら不思議ではありません。
ようは、おもしろくないんですね。

 

しかし、ちゃんとやっている子のがんばりにスポットライトを当て、みんなの前で認めてあげることでその子のがんばりも報われます。
当然、そのがんばりは継続されるし、そのうえ、やってない子まで取り組めるようになる。
この場面で、嫌な気持ちになっている人物はいません。
もちろん、やっていなかった子が参加できたときにめちゃくちゃ褒めるということは、言うまでもありませんね。

 

やる気にさせる方法はさまざま

 

くれぐれも「子どもを注意しちゃダメ!叱っちゃダメ!」とは全く思っていません。
活動をする中で、危険なことや良くないことをしたときには叱ることもあります。

 

しかしやっていない子を注意したりするのもいいけど、やっている子を褒めることで子どもの行動を変えられるなら、そっちの方がいいよねといったイメージです。

 

褒められるのがヘタな子どもはいても、褒められることが嫌な子どもはいません。
どんな声掛けが有効なのか?
障害児を支援させていただいている限り、常に方法を探り続ける必要があります。